HINREVERSE ENTROPY JOURNAL
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つっぱる肌、乾燥する肌には、施術の順番が大切です

著者:チェ・ギョンロク 医師・医科学博士 · 2026-11-03

「クリームを塗ったときは大丈夫なのに、午後になるとまた肌がつっぱります。」

こういうときは、保湿が足りないのだと考えがちです。もっと高価な製品に替える、厚く塗る、あるいは水光注射を追加する。まず、そんな方法が思い浮かぶかもしれません。

私はその前に、一つ確認したいことがあります。肌の水分が足りないのか、それとも水分を保つ構造が弱くなっているのか、ということです。

年齢とともに変わるのは、肌の中の水分量だけではありません。皮膚表面の皮脂や、角層の細胞の間を満たす脂質の構成も変わります。だからこそ、乾燥は水分、脂質、そして肌が回復できる環境を合わせて考える必要があります。

乾燥やつっぱりを感じる肌を表現したイメージ
乾燥肌を表現したAI生成のイメージです。実際の患者さんや施術結果の写真ではありません。

1.肌の油分は、すべて取り除くべきなのでしょうか

若い頃は、皮脂によるテカリが気になります。化粧が崩れ、毛穴が目立ち、ニキビまでできると、皮脂は少ないほどよいと思ってしまいます。

しかし皮脂は、皮膚表面のしなやかさを保つ働きに関わる、正常な分泌物です。スクアレン、ワックスエステル、中性脂肪など、さまざまな脂質が含まれています。

皮脂腺は、抗酸化成分を皮膚表面へ届ける経路でもあります。ヒトを対象とした研究では、皮脂にビタミンEが含まれていること、皮脂の分泌と皮膚表面のビタミンEに関連があることが確認されています。Thieleらのヒト研究。

そのため私は、肌の油分をむやみに減らすことがよいケアだとは考えていません。過剰な皮脂やニキビをコントロールすることは大切ですが、肌を快適に保つために必要な働きも忘れてはいけません。

もともと油分が不足している肌では、その状態を考えずにレーザーや高周波の施術を受けるべきではありません。肌に合わない施術では期待した効果が得にくく、かえって肌の状態が悪くなることもあります。

2.年齢とともに、皮脂の量だけでなく構成も変わります

2020年に発表された研究では、18〜24歳の女性22人と、70〜75歳の女性18人の額で、皮膚表面の脂質を調べました。

高齢のグループでは皮脂量が少なく、複数の脂質の相対的な割合にも違いがありました。Rigalら、European Journal of Dermatology。

この結果から、肌の油分を単に「多い・少ない」だけで見てはいけないことがわかります。どの脂質が、どれくらい、どのような状態で存在するかも、肌の性質に関わるのです。

そこにホルモンの変化、体の部位、洗顔の習慣、もともとの皮膚疾患が加わると、同じ年齢でも乾燥の現れ方は変わります。

もちろん、油分が多すぎる状態もよいわけではありません。過剰な皮脂が問題になっている場合は、皮脂を減らす目的に適したレーザーや高周波治療が役立つこともあります。どの機器をどの設定で使うかは、肌の状態に合わせて判断します。

3.水分を守るバリアは、角層の細胞の間にもあります

皮脂と一緒に見ておきたい構造があります。角層の細胞の間を満たす、脂質のバリアです。

皮膚のいちばん外側の層を、レンガの壁に例えてみましょう。角層細胞がレンガなら、その隙間をしっかり埋める脂質はモルタルに当たります。

ここで重要なのが、セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸です。主に表皮細胞が分化する過程で作られ、一定の構造に並ぶことで、水分が過剰に逃げるのを防ぎます。皮膚表面に分泌される皮脂とは、場所も構成も異なります。角層脂質の構造と機能。

皮膚表面の皮脂、角層細胞の間の脂質、その下にある真皮を区別した模式図
皮膚表面の皮脂と、角層細胞の間にある脂質は、場所と構成が異なります。うるおいを保つには、表面のバリアと皮膚内部の状態を合わせて見る必要があります。組織の厚さや比率は簡略化しています。角層脂質の構造・機能と本文の研究をもとにReverse Entropyが作成。論文図版の複製ではありません。

2025年にExperimental Dermatologyで発表された研究では、乾燥して湿疹ができやすい成人58人の角層を調べました。

年齢が高いほど乾燥が強く、水分量は低く、脂質の構成にも違いがありました。特に、あるセラミド群では、鎖の短い種類の割合が増える変化が見られました。Williamsらの原著論文。

大切なのは、単にセラミドがすべて減る、という話ではないことです。脂質の種類や並び方が変われば、バリアの性質も変わり得ます。

乾燥を「水分が足りない状態」とだけ考えていると、保湿を繰り返しても満足できないことがあります。自分の肌に合う保湿剤を探す過程が必要なのです。

4.保湿剤には、水分を引き寄せ、肌を柔らかくし、蒸発を抑える働きが必要です

では、どのような保湿剤を選べばよいのでしょうか。

多くのクリームは、これらの働きを複数備えています。一つの成分名よりも、製剤全体と使用後の肌の反応を見ることが大切です。特に敏感な肌では、香料やさまざまな美容成分を重ねるより、無理なく繰り返し使える製品を見つけることを優先したいと思います。

香りがしないからといって、香料が入っていないとは限りません。英語の「unscented」と表示された製品には、原料のにおいを隠す香料が含まれる場合があり、「fragrance-free」とは区別されます。敏感な肌では、香りの有無だけで判断せず、成分表示と実際の肌の反応を確認するとよいでしょう。米国皮膚科学会の案内。

美容成分を増やすほど、刺激や肌トラブルのきっかけになる成分も増える可能性があります。化粧品に大きな効果を期待しすぎるより、保湿と紫外線対策という基本の働きをきちんと果たす製品を選びたいものです。

肌の状態は年齢や季節、さらにはその日の天気によっても変わります。特定の配合比率や製品を「自分の肌の正解」と決めつけるより、実際につっぱりや刺激が減っているかを見ることが大切です。合うバランスは、人それぞれ違います。

5.スキンブースターは役立つのでしょうか

バリアのケアを続けても、肌のざらつき、小じわ、うるおい感が気になる場合には、真皮を対象とする治療も一緒に考えられます。

まず候補になるのは、肌の水分保持に関わるヒアルロン酸です。

209人を無作為に割り付けたVYC-12Lの臨床試験では、架橋ヒアルロン酸製剤を真皮内に注入した群で、初期には治療を行わない対照群に比べ、頬のざらつき、小じわ、水分の指標が改善しました。VYC-12Lの無作為化試験。

真皮には、ヒアルロン酸のように水と結びつく成分と、コラーゲンによる構造があります。私は、真皮のうるおいや肌質を整える治療を行うときも、表面のバリアを守るケアを必ず組み合わせて考えています。

原因を評価して皮膚バリアを整え、その後に残る肌質やうるおいの悩みに合わせて治療を検討する流れ
表面のバリアを整えるケアと、真皮の肌質・うるおいに働きかける治療は、目的が異なります。赤みやヒリつきが続く肌では、原因の評価とバリアのケアを優先します。バリア脂質研究、VYC-12L臨床試験、著者の診療上の考え方をもとにReverse Entropyが作成。論文図版の複製ではありません。

私の診療では、PRP(多血小板血漿)、PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)、リジュランを中心に使用し、必要に応じてヒアルロン酸製剤を組み合わせています。

皮膚の薄い部位と厚い部位、小じわのある部位とむくみやすい部位を区別し、ヒアルロン酸の種類を使い分けています。

6.乾燥肌では、施術の順番が大切です

それでは、具体的にどのようにケアを進めればよいのでしょうか。

まず、肌に加わる刺激を減らすことです。

強すぎるクレンジングや過剰な洗顔は、皮膚バリアを傷つける大きな要因です。化粧や日焼け止め、汚れはやさしく落としながら、不要な洗浄や摩擦はできるだけ減らしてほしいと思います。

色素沈着や肌トラブルが気になると、隠すために化粧が厚くなりがちです。

化粧が厚くなるほど、落とす工程も増えます。ディープクレンジングや繰り返しの洗顔で刺激が強まり、バリアが弱くなる。そこで色素沈着や肌トラブルが悪化すると、また化粧で隠す量が増えてしまいます。

この悪循環を断ち、肌がよくなるほど刺激も減っていく、よい循環を作る必要があります。

まずバリアと油分・水分のバランスを整え、炎症を落ち着かせながら、必要な治療や施術を組み合わせます。その計画の中で、状態に合ったスキンブースターが役立つこともあります。

肌の状態がよくなって隠す部分が減れば、化粧も自然と軽くできます。化粧が軽くなれば、それを落とすためのクレンジングの負担も減ります。刺激が減ることで肌がさらに落ち着き、化粧への依存も少なくなっていくのです。

肌が快適な状態になったら、次は残っているハリの低下やしわを考える段階です。

その時点で残るハリや小じわの悩みには、より強いエネルギーを用いる高周波やレーザーなどを検討できます。その場合も、皮脂をどの程度減らす必要があるのか、どの層に熱を届けるのかを、肌の状態に合わせて判断しなければなりません。

バリアを整え、炎症を抑え、化粧と洗浄の負担を軽くして刺激を減らす循環
繰り返される刺激を減らすための流れ。バリアと炎症を整え、可能な範囲で化粧を軽くし、洗浄の負担を減らします。概念図:Reverse Entropy。

参考資料

  1. Rigal A, et al. Skin surface lipid composition in women: increased 2,3-oxidosqualene correlates with older age. European Journal of Dermatology. 2020. 論文。
  2. Williams SF, et al. The Impact of Age on the Lipidomic Profile of the Stratum Corneum and Associated Effects on Structure, Function and Overall Skin Health in Adults Predisposed to Atopic Dermatitis. Experimental Dermatology. 2025;34:e70192. 論文。
  3. Thiele JJ, et al. Sebaceous gland secretion is a major physiologic route of vitamin E delivery to skin. Journal of Investigative Dermatology. 1999. 論文。
  4. Role of lipids in the formation and maintenance of the cutaneous permeability barrier. 構造・機能の参考資料。
  5. Optimal ratios of topical stratum corneum lipids improve barrier recovery in chronologically aged skin. 論文。
  6. Alexiades M, et al. A Randomized, Multicenter, Evaluator-blind Study to Evaluate the Safety and Effectiveness of VYC-12L Treatment for Skin Quality Improvements. Dermatologic Surgery. 2023. 論文。
  7. American Academy of Dermatology. Dermatologists’ top tips for relieving dry skin. 保湿剤と香料表示に関する案内。

韓国語原文の公開日:2026-11-02。韓国語の原文を読む ↗